ひみつスタジオ / スピッツ

アルバム紹介

今回紹介するのはスピッツが2023年にリリースした「ひみつスタジオ」です。

スピッツについて

スピッツは、1987年に結成された4人組ロックバンド。メンバーは、草野マサムネ(Gt,Vo)、三輪テツヤ(Gt)、田村明浩(Ba)、﨑山龍男(Dr)という編成です。

日本を代表するバンドのひとつですし、日本の音楽ファンにとってはもはや説明不要かと思います。

しかし、日本での知名度や、国内音楽ファンからの評価の高さに対して、海外での評判を聞く機会があまりに少ないアーティストでもあります。

スピッツの音楽の大きな魅力のひとつに「歌詞の魅力」があるので、その点はしょうがないのかもしれません。

しかし、歌詞がわからないとしても、非常に素晴らしいロックサウンドを鳴らし続けているバンドなので、日本のインディー音楽を探すにあたってまずはじめに聴いていただきたいアーティストです。

「ひみつスタジオ」について

ひみつスタジオ」はスピッツが2023年5月にリリースした通算17枚目のアルバム。

収録曲は、以下の13曲です。

1. i-O(修理のうた)

2. 跳べ

3. 大好物

4. 美しい鰭

5. さびしくなかった

6. オバケのロックバンド

7. 手鞠

8. 未来未来

9. 紫の夜を超えて

10. Sandie

11. ときめきpart1

12. 讃歌

13. めぐりめぐって

「大好物」や「さびしくなかった」といったミディアムテンポの楽曲から「跳べ」などのアップテンポの曲までありますが、いずれもひたすらに綺麗なメロディーと歌声が、素朴なインディーロックサウンドに乗っかるという「これぞ日本のロックの王道」というような楽曲ばかりです。

アルバム全体を通して素朴な質感で統一されているからこそ、変拍子を取り入れた「美しい鰭」やエキゾチックなダンスナンバー「未来未来」などといった少し異質な曲が良いアクセントになって、飽きずに聴き続けることができます。

ジャケットの雰囲気を象徴するような平和で可愛らしい曲「Sandie」が後半で入り、「ときめきpart1」「讃歌」とバラードの名曲が続いてからの疾走感溢れる「めぐりめぐって」で締め、というのも「スピッツがロックバンドである」ということを強く感じられて良いですね。

国内ではもはやベテランのロックバンドの域にいるスピッツが、17枚目のアルバムにしてここまで真っ直ぐな音楽をやっているということが個人的にはとても嬉しいです。

プラス1ソング

スピッツ – 1987→

バンド結成30周年を記念し、2017年にリリースされたベストアルバム「CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-」に書き下ろされたメモリアルソング。メモリアルソングというとバラードなどになりやすいですが、このタイミングでこの曲を作ってきたというところに、ロックバンドとしてのスピッツのスタンスを感じられます。

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